○大垣市の文化財保護に関する条例

平成17年12月15日

条例第144号

大垣市の文化財保護に関する条例(昭和30年条例第10号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 有形文化財(第4条―第12条)

第3章 無形文化財(第13条―第18条)

第4章 民俗文化財(第19条―第23条)

第5章 記念物(第24条―第27条)

第6章 大垣市文化財審議会(第28条―第30条)

第7章 補則(第31条・第32条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、市内に所在する文化財で文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)又は岐阜県文化財保護条例(昭和29年岐阜県条例第37号。以下「県条例」という。)の適用を受けた文化財以外の文化財で市にとって重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もって市民の文化的向上に貢献することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例で「文化財」とは次に掲げるものをいう。

(1) 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で市にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含む。)並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料(以下「有形文化財」という。)

(2) 演劇、音楽、工芸技術その他の無形文化的所産で市にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの(以下「無形文化財」という。)

(3) 衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で市民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの(以下「民俗文化財」という。)

(4) 貝塚、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で市にとって歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋りょう、峡谷、山岳その他の名勝地で市にとって価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質、鉱物(特異な自然現象の生じている土地を含む。)で市にとって学術上価値の高いもの(以下「記念物」という。)

(財産権等の尊重及び他の公益との調整)

第3条 教育委員会(以下「委員会」という。)は、この条例の執行に当たっては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。

第2章 有形文化財

(指定)

第4条 委員会は、市内に所在する有形文化財のうち市にとって重要なものを、所有者又は権原に基づく占有者の申請に基づき、又はその同意を得て大垣市重要文化財(以下「市重要文化財」という。)に指定することができる。

2 委員会は、前項の規定による指定をするときは、その旨を告示するとともに、当該有形文化財の所有者又は権原に基づく占有者に通知しなければならない。

3 第1項の規定による指定は、前項の規定による告示のあった日からその効力を生ずる。

4 委員会は、第1項の規定による指定をしたときは、当該市重要文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。

(解除)

第5条 市重要文化財がその価値を失ったとき又は市内に所在しなくなったときその他特殊な事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 前条第2項及び第3項の規定は、指定の解除について準用する。

3 市重要文化財が法第27条第1項の規定により重要文化財に、又は県条例第3条第1項の規定により岐阜県重要文化財に指定されたときは、当該市重要文化財の指定は、解除されたものとする。

4 前項の場合には、委員会は、その旨を所有者又は権原に基づく占有者に通知するものとする。

5 市重要文化財の所有者は、第2項で準用する前条第2項の規定又は前項の規定による市重要文化財の解除の通知を受けたときは、速やかに前条第4項の指定書を委員会に返付しなければならない。

(管理又は修理に関する指示)

第6条 委員会は、市重要文化財の所有者に対し、市重要文化財の管理又は修理に関し必要な指示をすることができる。

(所有者の管理義務及び管理責任者)

第7条 市重要文化財の所有者は、この条例及びこの条例に基づく規則並びに委員会の指示に従い、市重要文化財を管理しなければならない。

2 所有者は、特別の事情があるときは、専ら自己に代わり当該市重要文化財の管理の責に任ずべき者(以下「管理責任者」という。)を選任することができる。

3 管理責任者には、第1項の規定を準用する。

(市民等の協力等)

第8条 一般市民は、委員会がこの目的を達するために行う措置に誠実に協力しなければならない。

2 管理責任者その他の関係者は、文化財の価値を自覚しこれを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない。

3 委員会は、文化財が市民の歴史文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、かつ、将来の文化の向上発展の基礎であることを認識し、その保存活用が適当に行われるようにこの条例の趣旨の徹底に努めなければならない。

4 委員会は、この条例の執行に当たって所有権その他の権利を尊重するとともに文化財の保護と公益との調整に留意しなければならない。

(届出及び現状変更等の制限)

第9条 市重要文化財の所有者又は管理責任者は、次の各号のいずれかに該当したときは、速やかに委員会に届け出なければならない。

(1) 所有者が変更したとき。

(2) 管理責任者を選任又は解任したとき。

(3) 所有者又は管理責任者がその住所又は氏名(法人にあってはその名称又は商号)を変更したとき。

(4) 市重要文化財の全部又は一部が滅失し、き損し、亡失し、又は盗みとられたとき。

(5) 市重要文化財の所在の場所を変更したとき。

2 所有者又は管理責任者は、市重要文化財の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、委員会の許可を受けなければならない。ただし、軽微な変更についてはこの限りでない。

(補助)

第10条 市重要文化財の管理又は修理につき多額の経費を要し所有者がその負担に堪えないときその他特別の事情がある場合には、市は、所有者又は管理責任者の申請に基づきその経費の一部に充てさせるため予算の範囲内で補助金を交付することができる。

2 前項の補助金を交付する場合には、委員会は、その補助の条件として管理又は修理に関し必要な事項を指示することができる。

3 委員会は、必要があると認めるときは、第1項の規定により補助金を交付した市重要文化財の管理又は修理について指揮監督することができる。

(公開)

第11条 委員会は、市重要文化財の所有者又は管理責任者に対し、公開の用に供するため当該市重要文化財の出品を勧告することができる。

2 市は、前項の規定による出品のために要する費用の全部又は一部を負担することができる。

(報告の徴収)

第12条 委員会は、必要があると認めるときは、所有者又は管理責任者に対し当該文化財の現状又は管理若しくは修理の状況につき報告を求めることができる。

第3章 無形文化財

(指定)

第13条 委員会は、無形文化財のうち市にとって重要なものを、保持者又は保持団体(無形文化財を保持する者が主たる構成員となっている団体で代表者の定めのあるものをいう。以下同じ。)の申請に基づき、又はその同意を得て大垣市重要無形文化財(以下「市重要無形文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による指定をするに当たっては、委員会は、当該無形文化財の保持者又は保持団体を認定しなければならない。

3 第1項の規定による指定をするときは、委員会は、その旨を告示し、かつ、保持者又は保持団体として認定しようとするもの(保持団体にあっては、その代表者)に通知しなければならない。

4 第2項の規定による認定をしたときは、委員会は、当該市重要無形文化財の保持者又は保持団体の代表者に認定書を交付しなければならない。

5 第1項の規定による指定をした後においても、委員会は、当該市重要無形文化財の保持者又は保持団体として認定するに足りる者があると認めるときは、その者を保持者又は保持団体として追加認定することができる。

6 前項の規定による追加認定は、第3項の規定を準用する。

(解除)

第14条 市重要無形文化財がその価値を失ったとき、市内に所在しなくなったときその他特殊な事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 保持者が心身の故障のため保持者として適当でないと認められるとき、保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなったと認められるときその他特殊の事由があるときは、委員会は、その認定を解除することができる。

3 前条第3項の規定は、第1項の規定による指定の解除又は前項の規定による認定の解除について準用する。

4 市重要無形文化財が法第71条第1項の規定による重要無形文化財又は県条例第7条第1項の規定による岐阜県重要無形文化財に指定されたときは、当該市重要無形文化財の指定は、解除されたものとする。

5 前項の場合には、委員会はその旨を保持者又は保持団体に通知するものとする。

6 市重要無形文化財の保持者として認定されていた者又は保持団体として認定されていた団体の代表者は、第3項で準用する前条第3項の規定又は前項の規定による通知を受けたときは、速やかに前条第4項の認定書を委員会に返付しなければならない。

7 保持者が死亡したとき又は保持団体が解散したとき(消滅したときを含む。以下この条及び次条において同じ。)は、当該保持者又は保持団体の認定は解除されたものとし、委員会は、その旨を告示しなければならない。

(保持者の氏名変更等)

第15条 保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したときは、保持者又はその相続人は、速やかに、その旨を委員会に届け出なければならない。保持団体が名称、事務所の所在地若しくは代表者を変更し、市重要無形文化財を保持する者である構成員に異動を生じ、又は解散したときも、代表者(保持団体が解散した場合にあっては、代表者であったもの)について同様とする。

(補助)

第16条 市重要無形文化財保持のため必要があると認めるときは、記録の作製、伝承者の養成その他の保存のため適当な措置を行い、その保持者又は保持団体に対し保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

(公開)

第17条 委員会は、市重要無形文化財の保持者又は保持団体に対し、当該市重要無形文化財を公開することを勧告することができる。

2 市は、前項の規定による公開のために要する費用の全部又は一部を負担することができる。

(記録作成)

第18条 委員会は、市の区域内に存する無形文化財のうち、市にとって重要なものの保存のため必要があるときは、自ら記録の作成をすることができる。

第4章 民俗文化財

(指定)

第19条 委員会は、市内に所在する有形の民俗文化財のうち市にとって重要なものを所有者又は権原に基づく占有者の申請に基づき、又はその同意を得て大垣市重要有形民俗文化財(以下「市重要有形民俗文化財」という。)に、無形の民俗文化財のうち市にとって重要なものを技芸者又は技芸団体の申請に基づき、又はその同意を得て大垣市重要無形民俗文化財(以下「市重要無形民俗文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による重要有形民俗文化財の指定をするときは、委員会は、その旨を告示するとともに、当該有形民俗文化財の所有者又は権原に基づく占有者に通知しなければならない。

3 第1項の規定による市重要有形民俗文化財の指定は、前項の規定による告示のあった日からその効力を生ずる。

4 第1項の規定による市重要有形民俗文化財の指定をしたときは、委員会は、当該市重要有形民俗文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。

5 第1項の規定による市重要無形民俗文化財の指定をするときは、その旨を告示しなければならない。

(解除)

第20条 市重要有形民俗文化財がその価値を失ったとき又は市内に所在しなくなったとき及び市無形民俗文化財の技芸者がなくなったとき又は技芸団体が解散したときその他特殊な事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による市重要有形民俗文化財の指定の解除には、前条第2項及び第3項並びに第5条第5項の規定を準用する。

3 第1項の規定による市重要無形民俗文化財の指定の解除には、前条第5項の規定を準用する。

4 市重要有形民俗文化財又は市重要無形民俗文化財が法第78条第1項の規定による重要有形民俗文化財若しくは重要無形民俗文化財又は県条例第7条の6第1項の規定による岐阜県重要有形民俗文化財若しくは岐阜県重要無形民俗文化財に指定されたときは、当該市重要有形民俗文化財又は市重要無形民俗文化財の指定は、解除されたものとする。

5 第5条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による市重要有形民俗文化財の指定の解除について準用し、第14条第5項の規定は、前項の規定による市重要無形民俗文化財の指定の解除について準用する。

(市重要有形民俗文化財の保護)

第21条 市重要有形民俗文化財に関し、その現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、あらかじめその旨を委員会に届け出なければならない。

2 市重要有形民俗文化財の保護上必要があると認められるときは、委員会は、前項の届出に係る現状変更又は保存に影響を及ぼす行為に関し、必要な指示をすることができる。

(市重要無形民俗文化財の保存に関する助言又は勧告)

第22条 市重要無形民俗文化財の保存に当たることを適当と認める者に対し、委員会は、その保存のため必要な助言又は勧告をすることができる。

(準用規定)

第23条 第6条第7条及び第9条から第12条までの規定は市重要有形民俗文化財について準用し、第15条から第18条までの規定は市重要無形民俗文化財について準用する。

第5章 記念物

(指定)

第24条 委員会は、市内に所在する記念物のうち市にとって重要なものを、所有者又は権原に基づく占有者の申請に基づき、又はその同意を得て大垣市指定史跡、大垣市指定名勝又は大垣市指定天然記念物(以下「市記念物」という。)に指定することができる。

2 委員会は、前項の規定による指定をするときは、その旨を告示するとともに、当該記念物の所有者又は権原に基づく占有者に通知しなければならない。

3 第1項の規定による指定は、前項の規定による告示のあった日からその効力を生ずる。

4 委員会は、第1項の規定による指定をしたときは、当該市記念物の所有者に指定書を交付しなければならない。

(解除)

第25条 市記念物がその価値を失ったとき、市内に所在しなくなったときその他特殊な事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による市記念物の指定の解除には、前条第2項及び第3項並びに第5条第5項の規定を準用する。

3 市記念物が法第109条第1項の規定による史跡、名勝若しくは天然記念物又は県条例第8条第1項の規定による岐阜県史跡、岐阜県名勝若しくは岐阜県天然記念物に指定されたときは、当該市記念物の指定は、解除されたものとする。

4 第5条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による市記念物の解除について準用する。

(準用規定)

第26条 第6条第7条第9条第10条及び第12条の規定は、市記念物について準用する。

(土地異動の届出)

第27条 市記念物の指定区域内の土地についてその土地の所在地番地目又は地積に異動があったときは、所有者又は管理責任者は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。

第6章 大垣市文化財審議会

(設置)

第28条 委員会の附属機関として、大垣市附属機関設置条例(令和7年条例第1号)の定めるところにより大垣市文化財審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(審議会への諮問)

第29条 委員会は、次に掲げる事項については、あらかじめ審議会に諮問しなければならない。

(1) 市重要文化財の指定及びその指定の解除

(2) 市重要無形文化財の指定及びその指定の解除

(3) 市重要無形文化財の保持者又は保持団体の認定及びその認定の解除

(4) 市重要有形民俗文化財又は市重要無形民俗文化財の指定及びその指定の解除

(5) 市記念物の指定及びその指定の解除

(庶務)

第30条 審議会の庶務は、委員会事務局において処理する。

第7章 補則

(補助金の返還)

第31条 委員会は、この条例の規定により補助金の交付を受けたものが、この条例に基づいて付した条件に違反したときその他特別の事由があると認めるときは、補助金の全部又は一部の返還を命ずることができる。

(委任)

第32条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年3月27日から施行する。

(上石津町及び墨俣町の編入に伴う経過措置)

2 上石津町及び墨俣町の編入の日の前日までに、上石津町文化財保護条例(昭和54年上石津町条例第21号)及び墨俣町文化財保護条例(昭和58年墨俣町条例第9号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(令和7年3月21日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、令和7年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

大垣市の文化財保護に関する条例

平成17年12月15日 条例第144号

(令和7年4月1日施行)

体系情報
第7編 育/第5章 文化財等
沿革情報
平成17年12月15日 条例第144号
令和7年3月21日 条例第2号