○大垣市環境基本条例

平成19年3月16日

条例第3号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 環境の保全及び創出(第7条―第23条)

第3章 環境審議会(第24条)

第4章 雑則(第25条)

附則

私たち大垣市民は、伊吹・養老・鈴鹿山系と揖斐・長良川水系の持つ良質で豊富な地下水や森林、里山など、美しい自然に恵まれ、その恩恵を享受してきました。また、洪水など水との戦いの歴史の中で、地域特有の輪中を形成し、自然と共存共栄する叡智を育みながら、歴史と文化の伝統を受け継ぎ、産業を発展させてきました。

しかしながら、私たちは、近年の社会経済活動の中で、生活の便利さや物質的な豊かさを追い求めるあまり、次第に環境に負荷を与え、その結果、地域の環境のみならず、自然の生態系にまでも影響を及ぼし、今や地球規模の環境を脅かしています。

今こそ、私たち自身も生態系の一員として、享受できる環境には限りがあるとの認識に立ち、良質な水と緑豊かな「水都・大垣」を誇りに思い、これを受け継ぐために、豊かな自然環境を保全するとともに、「暮らしを変えて、未来に夢を」を合言葉に、新たな生活様式を創出し、自然と共生する循環型社会の構築に努めなければなりません。

ここに、すべての市民が協働して、良好な環境を保全するとともに、持続的発展が可能な社会を創出し、将来の世代へと引き継いでいくため、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、良好な環境の保全及び持続的発展が可能な社会の創出(以下「環境の保全及び創出」という。)について基本理念を定め、市民、事業者及び市の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創出に関する施策の基本となる事項を定め、これに基づく施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民が健康で安全かつ文化的な生活を営むことができる良好な環境の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 環境の保全及び創出 生態系からなる環境の保全を図ることにより、人をはじめとする生物にとって良好な当該環境の状態を維持すること、及び地球にある資源を有効に利用するとともに、太陽光や風力等の自然エネルギーを最大限利用し、環境への負荷を最小限に抑え、生態系が持続できる社会を創出することをいう。

(2) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(3) 地球環境の保全 人の活動による地球規模の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに、市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(4) 公害 環境の保全上の支障のうち、人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気汚染、水質汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下(鉱物の採掘のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。

(5) 循環資源 廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)のうち有用なものをいう。

(6) 循環型社会 製品等が廃棄物となることが抑制され、製品等が循環資源となった場合において、これについて適正に循環的な利用が行われることが促進され、循環的な利用が行われない循環資源については、適正な処分が確保され、もって天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会をいう。

(7) 4R リフューズ(要らないものは断ること。)、リデュース(ごみの量を減らすこと。)、リユース(繰り返し使うこと。)及びリサイクル(再生資源に戻すこと。)をいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全及び創出は、市の社会、経済及び文化の持続的発展を推進するとともに、大気、水、土壌等からなる環境を良好な状態に保持することにより、市民の健康を確保することを目的として行わなければならない。

2 環境の保全及び創出は、人と自然が共生する社会において市民が良好な環境の恵みを享受するとともに、これを将来の世代へ継承していくことを目的として行わなければならない。

3 環境の保全及び創出は、すべてのものが環境への負荷をできる限り低減する行動を行うことにより、循環型社会の構築を積極的に推進しなければならない。

4 地球環境の保全は、すべての事業活動及び日常生活において、すべてのものが協働することにより積極的に推進しなければならない。

(市民及び市民活動団体の責務)

第4条 市民は、環境の保全及び創出に関する教育及び意識の啓発を自ら進んで行うよう努めるとともに、他の者が行う環境の保全及び創出に関する教育及び意識の啓発に協力するよう努めなければならない。

2 市民は、その日常生活において、環境の保全及び創出に積極的に努めるとともに、環境への負荷の低減に努めなければならない。

3 市民は、製品の長期使用、リサイクル製品の使用及び循環資源の分別回収への協力により、循環型社会の構築に自ら努めなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、市民は、市が実施する環境の保全及び創出に関する施策に、参加、協力及び協働するよう努めなければならない。

5 市民活動団体は、市が実施する環境の保全及び創出に関する施策に、参加、協力及び協働するよう努め、自ら環境の保全及び創出のための行動及び環境教育の推進を実践し、施策の提言をするよう努めなければならない。

6 市民活動団体は、市民及び事業者が参加できる機会の充実、体制の整備並びに情報の提供を図るよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者(事業活動を行う個人又は法人をいう。以下同じ。)は、事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずる公害を防止し、自然環境を適正に保全するため、自らの責任において必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 事業者は、物の製造、加工、販売その他の事業活動を行うに当たっては、その事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合に、その適正な処理が図られ、資源が有効に利用されるよう必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、事業者は、物の製造、加工、販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が使用され又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するよう努めるとともに、再生資源その他の環境への負荷の少ない原材料等を使用するよう努め、循環型社会の構築に努めなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、事業者は、その事業活動に関し、環境の保全及び創出に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創出に関する施策に、参加、協力及び協働するよう努めなければならない。

(市の責務)

第6条 市は、環境の保全及び創出を図るため、次に掲げる施策を総合的かつ計画的に推進しなければならない。

(1) 公害及び災害の防止、廃棄物の削減、廃棄物の適正処分及び再利用、省資源、省エネルギー、居住環境の整備、秩序ある土地利用、歴史及び文化遺産の保存、景観の保全等生活環境及び都市環境に関すること。

(2) 森林の保全及び活用、地下水の保全、河川の浄化、緑化の推進、自然景観の形成、自然保護、野生生物の保護管理等自然環境に関すること。

(3) 4R、新エネルギー等資源の循環的な利用に関すること。

(4) 地球温暖化の防止、酸性雨の防止、オゾン層の保護等地球環境全般に関すること。

(5) 前各号に掲げるもののほか、環境の保全及び創出に関すること。

2 市は、自ら環境の保全及び創出への取組みを積極的に周知し、意識の啓発を図り、市民、市民活動団体及び事業者(以下「市民等」という。)の参加の推進その他の必要な措置を講じなければならない。

3 市は、事業を立案又は施行するときは、この条例の基本的な考え方に従って、環境の保全及び創出に配慮しなければならない。

第2章 環境の保全及び創出

(環境基本計画)

第7条 市長は、環境の保全及び創出に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境基本計画及び環境実行計画(以下「基本計画等」という。)を定めるものとする。

2 市長は、基本計画等を定めるに当たっては、あらかじめ市民等の意見を聴かなければならない。

3 市長は、基本計画等を定めるに当たっては、第24条に規定する大垣市環境審議会(以下「審議会」という。)に諮問する。

4 市長は、基本計画等を定めたときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。

5 前3項の規定は、基本計画等の変更について準用する。

(年次報告の公表)

第8条 市長は、毎年、環境の状況及び市が環境の保全及び創出に関して講じた施策をホームページ等を通じて公表し、当該施策について、市民等及び審議会から意見を聴かなければならない。

2 市長は、市民等の環境の保全及び創出に関する行為についての情報を収集又は公表し、当該情報について、市民等及び審議会から意見を聴くことができる。

(市の施策と基本計画との整合)

第9条 市は、環境に影響を及ぼすおそれのある施策の策定及び実施に当たっては、環境の保全及び創出に配慮し、基本計画等との整合を図らねばならない。

(推進体制)

第10条 市は、環境の保全及び創出に関する施策を実効的かつ総合的に推進するため、市民等と協働し、推進体制を整備し、充実するよう努めなければならない。

(環境教育等の推進)

第11条 市は、市民等が、環境の保全及び創出についての理解を深めるとともに、自ら活動を行う意欲が増進されるようにするため、環境の保全及び創出に関する教育及び学習の推進に努め、また、環境の保全及び創出に関する意識の啓発に努めなければならない。

2 市は、環境の保全及び創出に関する教育及び学習並びに意識の啓発を推進する市民等に対し、環境の保全及び創出に関する指導を行うことのできる人材、情報の提供その他必要な支援を行うよう努めなければならない。

(自発的な活動の促進及び支援)

第12条 市は、市民等が行う環境の保全及び創出のための自発的活動が促進されるよう必要な措置を講じ、支援を行うよう努めなければならない。

2 市は、環境の保全及び創出のための活動に関し、顕著な功績があった市民等を顕彰するものとする。

(環境に関する情報の提供)

第13条 市は、環境の保全及び創出に関する教育及び学習を推進し、環境の保全及び創出に関する意識を啓発し、市民等の自発的な活動を促進するため、市民等の権利及び利益の保護に配慮するとともに、必要な情報を適切に提供するよう努めなければならない。

(公害等の防止)

第14条 市は、環境の保全及び創出を図るため、公害の原因となる行為及び自然環境の適正な保全に支障を及ぼすおそれがある行為に関し、環境に配慮した公害防止協定の締結等、必要な措置を講じなければならない。

2 前項に定めるもののほか、市は、環境の保全上の支障を防止するため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(財政上の措置)

第15条 市は、市民等が行う環境への負荷の低減を図るための施設の整備その他の環境の保全及び創出に関する施策を促進するため、必要があると認めるときは、助成その他の措置を講じなければならない。

(公共的施設の整備)

第16条 市は、下水道及び廃棄物の公共的な処理施設その他の環境の保全及び創出に資する公共的施設の整備を推進するものとする。

2 市は、公園、緑地その他の自然環境の適正な整備並びに人と自然との豊かなふれあいの場の保全及び創出のための事業を推進するものとする。

(資源の循環的な利用等の促進)

第17条 市は、地球温暖化対策実行計画、環境マネジメントシステム及びグリーン購入基本方針を策定し、環境への負荷の低減を図るため、率先してグリーン購入を行うとともに、施設の建設及び維持管理その他の事業の実施に当たって、資源の循環的な利用及び新エネルギーの有効利用が促進されるよう必要な措置を講じなければならない。

2 市は、市民等が行う施設の建設及び維持管理その他の事業の実施に当たって、資源の循環的な利用及び新エネルギーの有効利用を促進するため、必要があると認めるときは、関係機関に要請その他の措置を講じなければならない。

3 市及び市民等は、資源の循環的な利用を促進するため、4Rを推進するものとする。

(水環境の保全)

第18条 市及び市民等は、市内にある河川の水質保全及び水質向上に向け、必要な対策を講じなければならない。

2 市は、良質で豊富な地下水に恵まれた環境を保全するため、地下水の水質及び揚水量を把握するとともに、有効利用が促進されるよう必要な措置を講じなければならない。

(里山・緑の再生及び保全)

第19条 市及び市民等は、中山間地における里山と人間の暮らしとの結びつきを認識し、里山の再生及び保全に努めなければならない。

2 市及び市民等は、緑豊かな居住環境を形成するとともに、緑を守り、育て、生かすことを推進するものとする。

(調査及び研究の実施)

第20条 市は、環境の保全及び創出に関する施策を策定し、適正に実施するため、環境の保全及び創出に関する事項について、情報の収集に努めるとともに、科学的な調査及び研究の実施その他必要な措置を講じなければならない。

(監視等の体制の整備)

第21条 市は、環境の状況を的確に把握し、環境の保全及び創出に関する施策を適正に実施するため、必要な監視、測定、検査等の体制の整備に努めなければならない。

(広域的連携)

第22条 市は、環境の保全及び創出を図るため、広域的な取組みを必要とする施策について、国、県、他の地方公共団体、国際機関及び公共的団体等(以下「国等」という。)と協力して推進に努めなければならない。

2 市は、環境の保全及び創出を図るため、必要があると認めるときは、国等に対し必要な措置を講ずるよう要請するものとする。

(環境保全のシンボル)

第23条 市は、環境保全のシンボルとして、市の魚及び市の昆虫を制定するものとする。

第3章 環境審議会

(環境審議会)

第24条 環境の保全及び創出に関する基本的事項について調査し、研究し、及び審議するため、大垣市附属機関設置条例(令和7年条例第1号)の定めるところにより大垣市環境審議会を設置する。

第4章 雑則

(委任)

第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成19年7月1日から施行する。

(大垣市各種委員等報酬及び費用弁償支給条例の一部改正)

2 大垣市各種委員等報酬及び費用弁償支給条例(昭和31年条例第9号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成30年3月27日条例第15号)

この条例は、平成30年4月1日から施行する。

(令和7年3月21日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、令和7年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

大垣市環境基本条例

平成19年3月16日 条例第3号

(令和7年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第3章 生/第3節 環境保全
沿革情報
平成19年3月16日 条例第3号
平成30年3月27日 条例第15号
令和7年3月21日 条例第2号